概要中高年の女性の顔に生じやすく、びまん性発赤と血管拡張(いわゆる“赤ら顔”)が数か月以上続きます。重症例は男性に多いといわれています。症状が進行すると、ニキビに似た発疹を伴います。鼻に好発しますが、やがて顔全体に拡がります。原因原因ははっきりと分かっていません。遺伝的要因も指摘されています。病変部では自然免疫の反応が亢進していたと報告されています。そのため、外的刺激(紫外線、精神的ストレス、飲酒、刺激物の摂取、毛包虫感染など)に敏感となり、刺激が加わると皮膚に炎症を起こしたり、細い血管をたくさん作ってしまったりすると考えられています。治療方法生活上の注意点刺激を避けることが大切です。 刺激の強い食物(アルコール、香辛料、熱い飲み物など)を避ける、紫外線を避ける、ストレスを避けるよう努めましょう。スキンケア刺激の少ない化粧品を選びましょう。低刺激性の洗顔料(よく泡立て優しく洗顔してください)、低刺激性の保湿剤、 日焼け止めはノンケミカル(低刺激性)、ウォータープルーフでない(お湯で落とせるタイプ)ものを使用してください。当院での治療ニキビ治療に使う抗生物質の内服アゼライン酸アゼライン酸には抗炎症作用があり、酒さを改善すると考えられています。海外では広く使われており、ニキビ治療にも使われています。刺激が少なく、妊娠中、授乳中も使用できます。DRX AZAクリア(ロート製薬) 15g 1,980円メトロニダゾールゲル外用海外では酒さの治療薬として広く使われています。日本でも有効性の報告があります (日本皮膚科学会雑誌 125 (3) 4, 419-426, 2015)。2022年5月より保険適応となりました。赤みを改善しますが、毛細血管拡張症への効果は低いといわれています。メトロニダゾールに過敏症のある方、妊娠中、授乳中の方は使用できません。IPL(光治療)IPLは加齢によるシミ、赤ら顔、毛細血管拡張、毛穴の開き、肌のざらつき、小じわなどに効果がある光治療器です。3-5回、3~4週間間隔で続けることで徐々に効果が現れます。料金料金はこちら